
アルミ重力鋳造ラドル用コーティング材 リフテクトリリース 提案事例#3
お世話になります。INUI大野です。
今回はアルミ重力(傾動)鋳造の、ラドルに使用するコーティング材について
ご紹介します。
国内大手のアルミ重力鋳造メーカーさまより、
重力鋳造のラドルに使用する、コーティング材開発の依頼をうけました。


そこで、コーティングに使う粒子を特殊な板状とすることで、
薄皮がはがれるように少しづつはがれることを可能にし、離型効果の長寿命化を実現しました。
アルミ低圧鋳造専用コーティング材 リフテクトLP 提案事例#2
↑上記低圧鋳造用コーティング材と同じ開発方針となります。

開発した製品はアルミの離型効果、離型効果の長時間持続ともに評価が高く、
大手アルミ重力鋳造メーカーさまにて継続採用されています。



↑上記は重力鋳造の動画です。アルミを流しこむ容器をラドル アルミを受ける容器がペリカン(受け皿)と呼ばれます。
現在ラドルに使用しているコーティング材の、アルミ離型効果に不満があり、 長時間離型効果が持続するコーティング材が欲しいとのご要望をうけました。 重力鋳造はダイカストと比べて、鋳造のサイクルに時間がかかるため、 ラドルには断熱性が求められます。
重力鋳造のラドル写真 上記はセラミックファイバー製ラドルです。(部分的にモザイクを入れています) 本記事で提案するリフテクト・リリースは、このような このような断熱性の高い、大きなラドルに好適なコーティング材です。
重力鋳造のラドルには断熱性の高い、特殊セラミックのラドルが多く使用されます。 特に20㎏を超えるような大きなラドルは、製造できるメーカーは限られてきます。 各ラドルメーカーごとに、 標準となるアルミ離型コーティング材は塗布されているのですが、 多くのユーザー様が、さらなるアルミ離型効果を求められています。 アルミ離型コーティング材は、 アルミが付着したときに、自らもはがれることで離型効果を持続するのですが、 ディーゼルエンジン用アルミニウムシリンダーヘッドや、 アルミホイールなどの、大物鋳造の場合は注湯するアルミ溶湯の量も多くなり、 鋳造をくりかえすことで離型コーティング材がすべて剥離してしまい、 離型効果が十分でなくなる状況がでてきます。

- 重力鋳造
- 特殊断熱セラミックを使用した、20㎏以上のラドル。

リフテクトリリースカタログ

リフテクトリリース作業手順書
資料等、お気軽にご用命ください。 正直にお話しすると、アルミ鋳造分野では、 同一のコーティング材をサンプルとして提出しても、ある会社さんでは評価がよく、 他方の会社さんでは評価が悪い。といった事例があります。 同じ重力方法、同じ合金、同じ注湯温度で使用されているのにも関わらず、 試験結果が違ってくるのは、技術者として悩ましいところです。 アルミ合金に対する、微量の添加物が要因としてあるのかもしれませんが、 このあたりの情報まで弊社に開示いただくことは難しく、 コーティングの成果が確約できないのが、もどかしいところです。 ただ、現在のところ、多くのユーザー様に離型効果、離型効果の持続性共に 非常に高評価のコーティング材となります もう一点、重力鋳造にてラドルからアルミ溶湯を受ける先はペリカン (メーカー様によっては、受け皿や湯舟という)といわれるのですが。
(上記黄色丸の部分がペリカン(受け皿)と呼ばれる
ラドルからアルミ溶湯が滝のように流れ落ちてきますので、 条件としてはペリカンのほうがコーティング材には厳しい条件となります。 リフテクトリリースは、ペリカンに対しても効果のあるコーティング材となります、 ペリカンに塗布する目的でのお問い合わせもお待ちしております。 追記:リフテクト・リリースは水性のコーティング材になります。 1㎏単位で販売可能です。 ご興味を持たれたユーザー様は 是非下記ページより、お問い合わせください。 /https://inui-coating.com/contact/ ユーザー様のご要望にあわせ、都合改良、改善を繰り返しています。 お困りごと等ありましたら、お気軽にご依頼いただければ幸いです。 本ブログでは、弊社が今まで提案してきた、様々な事例を公開していく予定です。 もしお時間ございましたら、是非、下記リンクより他の提案事例もご覧ください。 ㈱INUIの提案事例ブログ 下記タグにて、内容別の絞り込みも可能です。