RCF(リフラクトリーセラミックファイバー)の収縮を抑制するコーティング材のご提案 株式会社INUI 提案事例 №29 提案先 セラミックファイバーブロックを使用する、工業炉メーカーさま アルミナファイバー・生体溶解ファイバー(AES/BSSR)を使用している工業炉を使用している、工業炉ユーザーさま RCF(リフラクトリーセラミックファイバー)を使用するユーザーさま 課題 省エネルギー化をした工業炉ではセラミックファイバーブロックが多く使用されます。 しかしセラミックファイバーは過熱後に収縮がおこり、目地が開いてしまいそこから熱が漏れていくという問題があり。定期的な補修が必要になってしました。 その対策としては、より耐熱温度の高いセラミックファイバーを使用 することで対応してきました。 RCF(リフテクトーセラミックファイバー) → アルミナファイバーへ変更 しかしその方法では大きなコストアップになってしまいます。 提案 セラミックファイバーブロックに塗布することで、収縮をおさえるコーティングを開発。 セラミックファイバーブロックの目地開きの問題を解決する。 より材料を変更することなく、より簡便にファイバーの耐久性を向上する方法を提案します。 弊社は耐火物・耐火断熱材を使用する現場にお伺いし、現地調査をもとに改善提案をすることを得意としています。日々提案活動を続けていく中で、さまざまな分野での提案事例が積みあがってきました。 本ブログでは弊社が今まで行ってきた提案事例をお伝えしていきます。可能な限り、毎週更新を行います。 RCF(リフテクトリーセラミックファイバー)を使用したブロックでは、加熱後にブロックが収縮してしまうという問題があります。 それを防ぐために、より耐熱温度の高いアルミナファイバーブロックを使用することが検討されますが、RCFと比べアルミナファイバーブロックは 非常に効果のため(価格は5倍以上)アルミナファイバーを使用するのは、難しいという問題を、ユーザー様で抱えておりました。 そこでセラミックファイバー(リフラクトリーセラミックファイバー)の収縮を抑制するコーティング材の開発に取り組みました。 下記がその提案資料となります。 塗布するだけでセラミックファイバー(リフラクトリーセラミックファイバー)の収縮を抑制するコーティング材です。 1260℃の耐熱温度のRCF(リフラクトリーセラミックファイバー)ブロックに、片方は収縮を抑制するコーティング材 リフテクトファーネス(表面タイプ)を塗布し、一方は無塗布の状況で加熱炉に入れて焼成します。 1200℃ 24時間 した後のセラミックファイバーブロックの加熱収縮をみていきます。 セラミックファイバー(リフラクトリーセラミックファイバー)ブロックは、ファイバーを積層した方向で大幅に収縮します。積層方向ではない、タテヨコの方向でも収縮が進みますが、一番大きく収縮するのは積層方向です。 その積層方向にて、収縮抑制コーティングの効果により、大きく収縮が抑制できていることが見て取れます。 収縮していないのは、コーティングの外側だけで内部のファイバー部分は収縮していないのではないか?という疑問に答えるために、加熱後のセラミックファイバーブロックをバンドソーで切断してみます。 コーティングをするだけで、セラミックファイバー(リフラクトリーセラミックファイバー)ブロックの内部も収縮が抑制できています。 セラミックファイバー(リフラクトリーセラミックファイバー)のブロックだけでなく、工業炉にはセラミックファイバー(リフラクトリーセラミックファイバー)のボードもよく利用されます。 セラミックファイバーボードでもコーティングの収縮抑制効果が認められるか、確認するために上記のような試験を行いました。 セラミックファイバー(リフラクトリーセラミックファイバー)のボードを縦横25mm 高さ50mmの角柱を作り、一方をコーティング、一方をコーティング無しにて加熱収縮試験を行います。 各温度(900℃~1400℃)まで最高温度で8時間維持 その後加熱収縮を図るという試験をn5で行い、その結果をグラフとして表したのが下記です。 収縮抑制コーティング材:リフテクトファーネス(表面タイプ)を塗布した試験品は、1400℃でも収縮率が2%以下となり大幅な収縮抑制効果が確認されました。 全体的に大きく加熱収縮を抑制できていることが見て取れますが、特に1300℃以上の温度の高い環境下にて収縮が抑制できています。 セラミックファイバーの表面に強固なコーティング層を形成し、収縮を抑制します。 厚みは200μm~400μm 一般的なセラミックファイバー用コーティング材と比べて約10分の1の薄さです。 セラミックファイバーのブロックとコーティング材の熱膨張率は異なるため厚みが大きければ大きいほど、その差が大きくでてしまいコーティング層にひび割れが発生します。 その結果、天井部分ではコーティング層のひび割れ、脱落が多く発生しますがリフテクトファーネス(表面タイプ)は極薄のコーティング層のため天井部分の剥離が少なく収縮抑制効果を長く持続することが可能です。 リフテクトファーネス(表面タイプ)の効果は名古屋工業工業大学 橋本教授の研究室にて論文発表も行っております。 耐火物技術協会の発行する「月刊耐火物」でも発表を行っており、収縮抑制効果のメカニズムについて興味を持たれたお客様には、資料送付も承っております。 本製品は、日本、韓国、中国にて特許を取得しております。 セラミックファイバー(リフラクトリーセラミックファイバー)の収縮抑制効果は、実際に試験で確かめてみてもらうことが一番確実な方法です。 そこで、弊社では焼成収縮を実際に試験してもらうための試験キットを用意しております。 基材はリフラクトリーセラミックファイバー:アルミナファイバーの二種類。 一方にリフテクトファーネス(表面タイプを塗布)済 ご使用の使用温度に合わせて、どちらかの試験キットを配布しております。 是非、ご自身の目でリフテクトファーネス(表面タイプ)の収縮抑制効果や、加熱後のコーティング層の強度をご確認ください。 カタログ、サンプルご依頼は下記より申し込みください。 問い合わせフォームはこちら 電話の場合TEL 0569-35-2955(担当:大野)迄ご連絡ください。 弊社は既存製品を販売するだけでなく、ユーザー様の課題にあわせた開発・提案を得意としています。お困りごと等ありましたら、お気軽にご依頼いただければ幸いです。ユーザーさまの課題に合わせて、都度開発致します。 過去の提案事例を下記にまとめております。 是非、ご覧ください。 (株)INUIの製品提案・技術紹介はこちら セラミックファイバーブロックの収縮抑制コーティング 取鍋の温度ドロップを抑制するコーティング材 リフテク...