1. HOME
  2. ブログ
  3. 提案事例
  4. アルミ重力鋳造ラドル用コーティング材  リフテクトリリース 提案事例#3

ブログ

提案事例

アルミ重力鋳造ラドル用コーティング材  リフテクトリリース 提案事例#3

お世話になります。INUI大野です。
今回はアルミ重力(傾動)鋳造の、ラドルに使用するコーティング材について
ご紹介します。

国内大手のアルミ重力鋳造メーカーさまより、
重力鋳造のラドルに使用する、コーティング材開発の依頼をうけました。

   ↑上記は重力鋳造の動画です。アルミを流しこむ容器をラドル
    アルミを受ける容器がペリカン(受け皿)と呼ばれます。

現在ラドルに使用しているコーティング材の、アルミ離型効果に不満があり、
長時間離型効果が持続するコーティング材が欲しいとのご要望をうけました。

重力鋳造はダイカストと比べて、鋳造のサイクルに時間がかかるため、
ラドルには断熱性が求められます。

 重力鋳造のラドル写真
 上記はセラミックファイバー製ラドルです。(部分的にモザイクを入れています)
 本記事で提案するリフテクト・リリースは、このような
このような断熱性の高い、大きなラドルに好適なコーティング材です。

重力鋳造のラドルには断熱性の高い、特殊セラミックのラドルが多く使用されます。
特に20㎏を超えるような大きなラドルは、製造できるメーカーは限られてきます。

各ラドルメーカーごとに、
標準となるアルミ離型コーティング材は塗布されているのですが、
多くのユーザー様が、さらなるアルミ離型効果を求められています。

アルミ離型コーティング材は、
アルミが付着したときに、自らもはがれることで離型効果を持続するのですが、

ディーゼルエンジン用アルミニウムシリンダーヘッドや、
アルミホイールなどの、大物鋳造の場合は注湯するアルミ溶湯の量も多くなり、
鋳造をくりかえすことで離型コーティング材がすべて剥離してしまい、
離型効果が十分でなくなる状況がでてきます。

そこで、コーティングに使う粒子を特殊な板状とすることで、
薄皮がはがれるように少しづつはがれることを可能にし、離型効果の長寿命化を実現しました。

アルミ低圧鋳造専用コーティング材 リフテクトLP 提案事例#2

↑上記低圧鋳造用コーティング材と同じ開発方針となります。

開発した製品はアルミの離型効果、離型効果の長時間持続ともに評価が高く、
大手アルミ重力鋳造メーカーさまにて継続採用されています。

  • 重力鋳造
  • 特殊断熱セラミックを使用した、20㎏以上のラドル。

上記ユーザー様に最適なコーティング材となります。

リフテクトリリースカタログ

リフテクトリリース作業手順書

資料等、お気軽にご用命ください。

正直にお話しすると、アルミ鋳造分野では、
同一のコーティング材をサンプルとして提出しても、ある会社さんでは評価がよく、
他方の会社さんでは評価が悪い。といった事例があります。

同じ重力方法、同じ合金、同じ注湯温度で使用されているのにも関わらず、
試験結果が違ってくるのは、技術者として悩ましいところです。

アルミ合金に対する、微量の添加物が要因としてあるのかもしれませんが、
このあたりの情報まで弊社に開示いただくことは難しく、
コーティングの成果が確約できないのが、もどかしいところです。

ただ、現在のところ、多くのユーザー様に離型効果、離型効果の持続性共に
非常に高評価のコーティング材となります

もう一点、重力鋳造にてラドルからアルミ溶湯を受ける先はペリカン
(メーカー様によっては、受け皿や湯舟という)といわれるのですが。

(上記黄色丸の部分がペリカン(受け皿)と呼ばれる

ラドルからアルミ溶湯が滝のように流れ落ちてきますので、
条件としてはペリカンのほうがコーティング材には厳しい条件となります。

リフテクトリリースは、ペリカンに対しても効果のあるコーティング材となります、
ペリカンに塗布する目的でのお問い合わせもお待ちしております。

追記:リフテクト・リリースは水性のコーティング材になります。
   1㎏単位で販売可能です。

ご興味を持たれたユーザー様は
是非下記ページより、お問い合わせください。
/https://inui-coating.com/contact/

ユーザー様のご要望にあわせ、都合改良、改善を繰り返しています。
お困りごと等ありましたら、お気軽にご依頼いただければ幸いです。

本ブログでは、弊社が今まで提案してきた、様々な事例を公開していく予定です。
もしお時間ございましたら、是非、下記リンクより他の提案事例もご覧ください。

㈱INUIの提案事例ブログ

下記タグにて、内容別の絞り込みも可能です。

AES AF BSF Co2削減 RCF アルミダイカスト アルミ低圧鋳造 アルミ砂型鋳造 アルミ重力(傾動)鋳造 作業性向上 廃棄物削減 耐久性向上 評価試験 銅合金鋳物 鋳鉄