アルミ・銅合金砂型鋳造用における、押湯スリーブの耐久性向上・廃棄削減
株式会社INUI 提案事例 №1
提案先
アルミ・銅合金砂型鋳造メーカー様
課題
押湯目的として、断熱押湯スリーブを使用しているが、
耐久性がなく困っている。
複数回使用できる耐久性のある押湯スリーブがほしい。
提案
押湯スリーブの耐久性を上げる、コーティング材を開発。
コーティング施工した押湯スリーブを提案することで、
従来の3~5倍の耐久性を実現。
弊社は耐火物・耐火断熱材を使用する現場にお伺いし、
現地調査をもとに改善提案をすることを得意としています。
日々提案活動を続けていく中で、
さまざまな分野での提案事例が積みあがってきました。
本ブログでは弊社が今まで行ってきた提案事例をお伝えしていきます。
可能な限り、毎週更新を行います
アルミや銅合金の砂型鋳造では、
引け巣防止目的としてセラミックファイバー製、押湯スリーブが使用されます。
従来、押湯スリーブは※RCFスリーブを使用していたのですが、
現在多くの会社が生体溶解性スリーブに切り替えており、
それにともない耐久性不足が問題になっています。
※RCFについては、下記ブログ記事でまとめています。
技術資料Vol.2:RCFとは? ~リフラクトリーセラミックファイバーについて~
押湯スリーブは使用することで、劣化し破損していきます。
RCFのときは複数回使用できた押湯スリーブが、
生体溶解ファイバーに変更した結果、耐久性が落ちている。
耐久性のある押湯スリーブは作れないか?というユーザー様からの依頼をうけ、
新たに高耐久押湯スリーブを開発しました。
上記がカタログになります。
「高耐久」という特徴をメインにしたカタログです。
こちらは、「廃棄物削減」という特徴をメインにしたカタログです。
生体溶解ファイバースリーブに弊社独自のコーティングを施工することで、
大幅に耐久性を向上した製品となります。
以下、耐久性についての仕組みを説明します。
コーティング材がスリーブ内部まで浸透し、
強度を発現していることに大きな特徴があります。
↑ コーティング済のスリーブをバンドソーで3つに切断します。
内部まで浸透したコーティング層が、
砂型鋳造脱型時の摩擦や衝撃に耐え、耐久性を向上させます。
下記はコーティングの有無による硬度の違いです。
コーティング無 硬度55
コーティング有 硬度90
(アスカーゴム硬度計 C型にて計測)
特殊コーティングを施工したスリーブは、
従来の生体溶解ファイバースリーブと比べて
3~5倍の耐久性があり作業性向上、廃棄物削減に大きく貢献致します。
セラミックファイバーを廃棄する場合は再利用が難しく、
埋立処理するしかありません。
ファイバーの廃棄価格は高騰しており、
耐久性が向上すれば、廃棄費用のコストダウンにつながります。
(ファイバーの廃棄は多くのコストが発生します)
また多くの企業にとってごみの廃棄抑制は喫緊の課題となっており、
押湯スリーブの耐久性が向上すればその分だけゴミの廃棄も減ります。
環境負荷の軽減にもつながり、ひいてはSDGsにも貢献できます。
大量にスリーブを消費するユーザー様は、
スリーブの在庫置き場についても問題を抱えており、
耐久性が向上すれば保管在庫の量も大幅に削減可能です。
愛知県、名古屋工業大学と共同開発した製品となり、
日本、韓国、中国での特許を取得しています。
サンプル提供可能です。各インチサイズご用意しています。
押湯スリーブは各ユーザー様での作業環境によって耐久性が大きくかわります。
一度実際の作業環境にてサンプルを試していただければ幸いです。
SDS提出可能です。
こちらの製品について、
興味がありましたら是非お気軽にお問い合わせください。
お問い合わせ
https://inui-coating.com/contact/
電話の場合は下記にご連絡ください。
TEL 0569-35-2955 担当:大野
弊社は既存製品を販売するだけでなく、
ユーザー様の課題にあわせた開発・提案を得意としています。
お困りごと等ありましたら、お気軽にご依頼いただければ幸いです。
ユーザーさまの課題に合わせて、都度開発致します。
もしお時間ございましたら、
是非、下記リンクより他の提案事例もご覧ください。
以下は最近の投稿事例です。
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- 技術資料Vol.2:RCFとは? ~リフラクトリーセラミックファイバーについて~
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AES AF BSF Co2削減 RCF アルミダイカスト アルミ低圧鋳造 アルミ砂型鋳造 アルミ重力(傾動)鋳造 作業性向上 廃棄物削減 耐久性向上 評価試験 銅合金鋳物 鋳鉄