セラミックファイバー用コーティング材

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鉄鋼・窯業・石油・化学などにおいて広く使用され、優れた耐火断熱性をもつセラミックスファイバー。
しかし低機械強度、低耐食性、加熱収縮率が大きいといった問題も抱えています。
これらの問題は製品寿命を縮め、現場では定期的な補修が必要とされています。

高温用セラミックファイバーの特徴hyou

従来のセラミックファイバー向けコーティング材
従来のセラミックスファイバー向けのコーティング材は大きく分けて2種類存在しました。1つ目の表面硬化を目的としたコーティング材は、主にセラミックスファイバー製品の加工や解体時に発生する飛散を防止するために利用され、作業者の健康リスクを低減させるために用いられます。しかしセラミックスファイバーは非常に脆いため、機械的な接触や風などの空気の対流によって容易に組織の表面が剥離し、最悪破壊されてしまいます。そのため、セラミックスファイバーの表皮を硬化させる作用のある無機バインダー(例えば、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ、水ガラスなど)を用いて表面をコーティングすることで解決を図っています。しかしながらその処理を行った場合、製品の加熱収縮率を増大させ、耐熱性の低下を招いてしまいます。
2つ目の耐食性の向上を目的としたコーティング材は、主に鉄鋼業界で使用され、スケールなどの腐食性物質との高温化学反応からセラミックスファイバーを保護するために用いられます。1000℃以上の高温で長期間の安定的な耐食性の発現が求められるため、マグネシア(MgO)やアルミナ、シリカ、ジルコニアを原料として用いることが多く、少量の炭化物が含有されていることもあります。しかし、数㎜という比較的厚いコーティング処理を施す必要があり、その結果セラミックスファイバーとコーティング層との間の熱膨張率や加熱収縮率の差から応力を生みやすく、亀裂や剥離が発生しやすく、厚いコーティング層を有する場合、コーティング層自体の自重も負荷となるため、特に天井に施工したコーティング層の滑落が多いのです。

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従来の無機ゾルコーティングでは収縮率が増大し、耐熱性が低下してしまいます。

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あいち産業科学技術総合センター常滑窯業技術センターと
セラミックファイバーがかかえる問題を同時に解決する
これまでにないコーティング材を共同開発。

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断熱材としてセラミックスファイバーを使用する場合、最も重要な特性である耐熱性が特に注目され、それは加熱による線収縮率で評価されることが多い。そこで、本開発品をリフラクトリーセラミックスファイバーボードに塗布することにより、耐熱性に与える影響について評価した結果を表1に示す。耐熱試験の評価を行うため、最高使用温度を超える温度域まで試験体を加熱し、試験体の線収縮率を求めた。結果、1350℃で300時間焼成した場合と1500℃で24時間焼成した場合において、共に開発品を塗布することでセラミックスファイバーの線収縮率の抑制効果を確認した。

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300時間という長期間の加熱においても効果を発揮hyou06

midashi04それぞれの条件で5回の加熱を行っても効果を維持発揮

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midashi05セラミックスファイバーは非常に脆く、機械的な接触や風などの対流によって容易に剥離などを起こします。リフテクトガードをコーティングし、100℃程度で乾燥させると、焼成工程を経ることなく強固にコーティング層が形成され、風による剥離などの破壊を起こしません。また、セラミックスファイバーは焼成することによって柔軟性を失い、より脆くなります。しかし、本開発品をコーティングした試験体では、1000℃以上の温度まで加熱冷却を繰り返すサイクル試験を経た後でも強固にセラミックスファイバーブランケットを保護します。

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セラミックスファイバーはシリカやアルミナで構成されているため、繊維単体でみると化学的に安定な素材です。しかし、気効率や比表面積が大きいため、成形体においては浸食を受けやすくなります。化学反応により低融点化合物を生成することで浸食する場合が多く、Na2OやK2Oなどのアルカリ酸化物、マグネシアやカルシア(CaO)などのアルカリ土類酸化物、バナジア(V2O5)が反応を促進させる原因物質となります。これらは、重油燃焼炉で発生する灰分や金属精錬関係の炉で発生するスラグ粉塵によく含まれているため、このような環境下で用いる場合には取り扱いに注意が必要です。また、鉄やニッケル、銅などの金属成分はセラミックスファイバーの結晶成長速度を著しく促進させる作用があるため、低融点化合物の生成以外にも劣化を起こす場合があります。
リフラクトリーセラミックスファイバーとアルミナファイバーの耐スケール性試験によると、用いたスケールは酸化第一鉄(FeO)と炭酸ナトリウムを混合し、炭酸ナトリウム量が増えるほど浸食性は増大しました。リフラクトリーセラミックスファイバーでは、炭酸ナトリウムを加えていないFeO単体のみにおいても浸食され、アルミナファイバーに比べて耐食性が低く、このリフラクトリーセラミックスファイバーに比べて高い耐食性を示したアルミナファイバーは、アルカリ酸化物が混在したスケールにおいては浸食がみられました。しかし、リフテクトノンメルトをコーティングした場合、0.3mm程度のコーティング層ではあるが、アルカリ酸化物が混在したスケールに対しても耐スケール性が向上しました。

 

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